●目次
はしがき
第I部 宗教意識の理論と調査
第1章 欧米社会学における宗教理論と宗教調査
I.はじめに
II.宗教理論
1.世俗化理論
2.宗教多元主義理論
3.宗教市場理論
III.宗教調査
1.宗派・教団
2.教会への出席
3.宗教的な信念
IV.おわりに
第II部 家族意識と宗教意識
第2章 家族と宗教──国際比較の視座からの理論的考察
I.はじめに
II.宗 教
III.宗教の道徳への影響
IV.宗教の家族への影響
1.宗派・教団の影響
2.宗教性の影響
V.おわりに
第3章 家族意識と宗教意識の国際比較──ISSP1998のデータ分析
I.はじめに
II.家族に関わる態度・意見・行動
1.結婚の形態
2.性役割の規範意識
3.性道徳への態度
4.妊娠中絶についての考え方
III.家族意識に対する宗教の影響
1.宗教と結婚の形態
2.宗教と家庭のなかでの性役割
3.宗教と性道徳への態度
4.宗教と妊娠中絶についての考え方
IV.おわりに
資料 分析に使用した質問文(英語・日本語)と単純集計結果
第III部 宗教意識の国際比較(1)──日本とドイツ
第4章 日本における宗教意識の諸相とその構造──「価値観と宗教意識」調査のデータ分析
I.はじめに
II.調査の概要
III.調査の内容──質問諸項目の分類
IV.データ分析
1.回答の度数分布の型
2.相関マトリックス──質問諸項目間の関係の分析
3.最小空間分析
4.中央値回帰分析
V.おわりに
資料 調査票の一部
第5章 宗教意識の諸相とその構造の国際比較──日本とドイツ
I.はじめに
II.調査の概要
III.データ分析
1.宗教的な行動
2.神仏(神),死後の世界,輪廻(生まれ変わり),霊(魂),守護霊(守護天使),UFO
の存在に関する信念
3.宗教的な信仰・信念・感情
IV.おわりに
第IV部 宗教意識の国際比較(2)──日本・ドイツ・スウェーデン
第6章 宗教性の国際比較(1)──ISSP2008のデータ分析
I.目 的
II.方 法
III.仮説的図式・分析結果・考察
1.データ分析のための仮説的図式
2.単純集計からの知見の読み取り
第7章 宗教性の国際比較(2)──ISSP2008の構造モデルと因果モデルの確認
I.目 的
II.方 法
III.結 果
1.宗教性の「構造モデル」の確認──「因子分析」の結果の検討
2.宗教性の「因果モデル」の確認──「平均値をつないだ折れ線グラフ」の形の検討
IV.展 望
第V部 宗教意識の測定と分析
第8章 宗教性の測度・指数・尺度に関する実証的な検討
I.はじめに
II.実証的な分析の進め方
III.データ分析
1.宗教性の測定のための質問諸項目間の関係の検討
2.因子分析にもとづく検討
IV.おわりに
〈Appendix〉方法論的補遺──測度の変換
第9章 国際比較の視座からする宗教性の類似性
I.はじめに
II.宗教性という概念
1.測定モデル
2.関係(因果)モデル
III.データ分析の考え方──「等価性」から「類似性」へ
IV.データ分析
1.宗教性の測定
2.宗教とほかの諸変数との関係
V.おわりに
第VI部 ヨーロッパにおける宗教意識の変化
第10章 ヨーロッパの国ぐににおける宗教と道徳の多元主義──理論的考察と実証的知見
I.はじめに
II.宗教の変化に関する諸理論
1.世俗化理論:宗教の衰退
2.宗教変形理論:新しい宗教の出現
3.宗教市場理論:経済学的アプローチ
III.実証的な調査データの分析
1.世俗化理論からの諸仮説の確認
2.宗教変形理論からの諸仮説の確認
3.宗教市場理論からの諸仮説の確認
IV.道徳の変化に関する諸理論とその実証的な調査データによる確認
1.道徳相対主義
2.道徳多元主義
V.おわりに
1.まとめと今後の課題
2.宗教の変化に関する諸理論と諸知見をめぐる考察
第11章 ヨーロッパの国ぐににおける宗教意識の変化──国際比較調査のデータ分析
I.はじめに
II.宗教意識の変化をめぐる諸仮説
III.諸仮説の実証的なテスト
1.データ分析の進め方
2.データ分析の結果
IV.おわりに
第VII部 国際比較調査データの分析方法
第12章 データ・アーカイヴと二次分析──社会科学はデータ・アーカイヴに何を求めているか
I.はじめに
II.二次分析のための量的調査データ
III.社会科学がデータ・アーカイヴに求めるもの
IV.おわりに
第13章 国際比較調査のデータ分析の課題と展望──宗教意識調査を事例として
I.はじめに
II.問題の所在
III.国際比較調査のデータ分析の事例
1.「国際比較」か,それとも「比較地域/社会/文化」か
2.「パーセンテイジの記述」か,それとも「意味の探究」か
3.「デノミネーション」か,それとも「信仰」か
4.「量的調査」か,それとも「質的調査」か
5.「質問項目」か,それとも「次元」か
6.「記述」か,それとも「分析」か
7.「木を見る」か,それとも「森を見る」か
8.「因果の法則」か,それとも「構造の法則」か
9.「仮説検証」か,それとも「仮説探索」か
10.「測定モデル」か,それとも「因果モデル」か
IV.おわりに
参考文献
掲載書誌一覧とその説明
●著者紹介
真鍋 一史(マナベ カズフミ)
1967年,慶應義塾大学法学部卒業。その後,大学院に進学し,法学研究科修士課程,博士課程で研鑽。法学博士(1984年)。1972年,関西学院大学社会学部専任講師,助教授,教授を経て,2009年,青山学院大学総合文化政策学部教授,2015年,同地球社会共生学部教授。この間,イスラエル・ヘブライ大学,イスラエル応用社会調査研究所,米国カリフォルニア大学(UCLA),ワシントン大学,スタンフォード大学で客員研究員,米国ミシガン大学,ドイツ・ボン大学,フランス社会科学高等研究院,ドイツ・ケルン大学で客員教授を歴任。
現在 統計数理研究所客員教授,青山学院大学名誉教授,関西学院大学名誉教授。
【著 書】
『世論とマス・コミュニケーション』(単著)慶應義塾大学出版会,1983年
『世論の研究』(単著)慶應義塾大学出版会,1985年
『広告の社会学』[初版](単著)日経広告研究所,1990年
『社会・世論調査のデータ解析』(単著)慶應義塾大学出版会,1993年
『広告の社会学』[増補版](単著)日経広告研究所,1994年
『国際イメージと広告』(単著)日経広告研究所,1998年
Facet Theory and Studies of Japanese Society: From a Comparative Perspective. Bier’sche Verlagsanstalt, Bonn, Germany,2001年
『ファセット理論と解析事例』(共著)ナカニシヤ出版,2002年
『国際比較調査の方法と解析』(単著)慶應義塾大学出版会,2003年
『広告の文化論』(編著)日経広告研究所,2006年
『地球社会共生のためのシャローム』(編著)ミネルヴァ書房,2020年
【翻訳書】
M. シェリフ,C. W. シェリフ『学際研究─社会科学のフロンティア─』(共訳)鹿島出版会,1971年
K. P. ラントン『政治意識の形成過程』(共訳)勁草書房,1978年