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書籍詳細




新渡戸稲造のまなざし
三島徳三著

判型: 四六 並製
頁数: 216
ISBN: 978-4-8329-3407-8
Cコード: C1023
発行日:2020-04-24
定価: 2,420円 (本体価格2,200円+税)

在庫あり
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●本書の特徴

五千円札から新渡戸稲造の肖像が消えて四半世紀が経過し、世間からは「忘れられた偉人」になりつつありますが、どっこい、彼の業績は今でも光彩を放っています。旧五千円札の新渡戸のまなざし は、愁いを含んでいますが、優しく温かく、見方によっては厳しいものがあります。新渡戸のまなざ しから見れば、現代の日本と世界はどう映るのか、これが本書全体を貫く問題意識です。書名の『新渡戸稲造のまなざし』には、そうした著者の秘めた狙いが込められています。(「まえがき」より)
●目次

まえがき

第1章 新渡戸稲造──その業績と現代的意義
 はじめに
 出生から上京
 札幌農学校──精神の誕生地
 東京大学に再入学──太平洋の橋になりたい
 札幌農学校教授としての貢献
 札幌遠友夜学校を創設
 八面六臂の札幌時代
 本邦初の農学博士を授与
 教育者としての多彩な活躍
 請われて国際連盟事務次長に
 コモンセンス(常識)重視の教育

第2章 武士道とキリスト教、そして若者の生き方
 はじめに──「武士道」ゼミの開始
 「本来の武士道」と「葉隠的武士道」
 「新渡戸武士道」とキリスト教
 「義」は人間が歩むべき道
 「勇気」と「憐みの心」
 「礼」の本質は尊敬と悲喜の共有
 誠実──武士に二言はない
 名誉──恥を知る心と忍耐力
 忠義──誰に仕えるかが問題
 武士は食わねど高楊枝──清貧と義の道
 克己──感情を抑制する訓練
 男も女も自己犠牲の精神を
 武士道にキリスト教を接木する
 武士道は消えたが、その精神は残る
 「武士道」から「平民道」へ
 若者たちへ──「新渡戸武士道」を学ぶ意義

第3章 新渡戸稲造『農業本論』の周辺
 はじめに──北大農業経済学事始め
 『農業本論』には初版と増訂版がある
 『農業本論』出版の経緯
 五章〜八章の農村社会学的考察
 「農業の貴重なる所以」と河上肇の批判
 農工商鼎立論とフリードリッヒ・リストの影響
 農工商鼎立論と新渡戸・河上
 「国内市場としての農業の地位」への言及
 農業貴重説の「結論」は増訂版で重要な追加がなされる
 農業・農民を社会的安定基盤と位置づける
 新渡戸・河上の「農工商鼎立論」と大塚史学
 『農業本論』で地方学の必要を提起
 「地方の研究」は柳田国男に継承される
 新渡戸農業論・農政学の評価をめぐって
 高岡熊雄の「農政学」と農工商併進論
 高岡熊雄と北大農経の歴史学派的学風

第4章 新渡戸稲造と遠友夜学校──現代の教育課題とのかかわりで
 はじめに
 新渡戸稲造揮毫の二つの扁額
 慈愛を根底にした人間教育
 「学問より実行」──実学がつくる自律的人間
 おわりに─現代の教育に示唆するもの

第5章 「遠友夜学校」校名の由来と「独立教会」
 新渡戸夫妻はなぜ遠友夜学校を創ったか
 校名には愛児・遠益の一字が重なっている
 夜学校は「独立教会」信徒によって支えられていた

第6章 新渡戸稲造のナショナリズムと国際主義
 はじめに
 若き日の「熱狂的愛国主義」批判
 愛国心に根差した国際心
 体制迎合的知識人への警世
 愛国心より憂国心

第7章 現代に示唆する新渡戸稲造
 はじめに
 「日本人」の再認識
 日本人の精神的特質
 武士道──戦後日本国民の道徳的覚醒
 神道と愛国主義
 「人格」観念とキリスト教
 愛国心を土台とした平和主義
 共存と寛容の思想

あとがき


●著者紹介

三島 徳三(ミシマ トクゾウ)
1943年東京生まれ。1968年北海道大学大学院農学研究科修士課程修了。酪農学園大学・北海道大学・名寄市立大学で42年間大学教育に従事。北海道大学名誉教授。農学博士。日本農業経済学会・日本農業市場学会各名誉会員。
新渡戸関係では、北大在職中に札幌遠友夜学校創立百年記念事業、新渡戸稲造顕彰碑建立事業に関わり、自らは北大の1年目学生を対象とした武士道ゼミを指導した。現在は「一般社団法人新渡戸稲造と札幌遠友夜学校を考える会」で新渡戸読書会を主宰。2010年度新渡戸・南原賞受賞。
著書は『規制緩和と農業・食料市場』(日本経済評論社)、『農業市場論の継承』(日本経済評論社)、『地産地消と循環的農業』(コモンズ)、『TPPと日本の選択』(筑波書房)、『よくわかるTPP協定』(農文協)など多数。




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