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書籍詳細




ヒグマ学入門 ― 自然史・文化・現代社会
天野哲也・増田隆一・間野 勉編著

判型: A5 並製
頁数: 294
ISBN: 978-4-8329-7391-6
Cコード: C1045
発行日:2006-10-25
定価: 3,024円 (本体価格2,800円+税)

品切れ・重版未定
売り切れ
●本書の特徴

「ヒグマ学」は単にヒグマを対象とした個々の調査研究の促進を目標としているのではなく、従来の学問分野や考え方にとらわれない異分野の融合をめざしている。理科系と文科系、自然科学と社会科学、専門家と素人、実体と精神、現実と理想、人間と自然、これらの垣根を超えて考えて行くのが「ヒグマ学」である。(「『ヒグマ学入門』の役割と将来ーあとがきにかえて」より)
北海道大学総合博物館開講、全学共通科目「ヒグマ学入門」テキスト。
●目次

口絵
まえがき
第I部 ヒグマの自然史
第1章 ヒグマの生態(佐藤喜和)
 1 ヒグマの1年
 2 行動圏
 3 食性から見たヒグマの生態
<コラム>植物から見たヒグマの「食文化」東アジアと北米(高橋英樹)
<コラム>ヒグマと昆虫(大原昌宏)

第2章 ヒグマの飼育からわかること(前田菜穂子)
 1 ヒグマはジューンブライド
 2 妊娠の不思議
 3 飲まず食わずの冬ごもり中に出産
 4 長い子育て
 5 食物の嗜好性
 6 飼育下の行動の特徴

第3章 ヒグマの多様性と進化(増田隆一)
 1 はじめに 多様性,進化のとらえ方
 2 クマ科の分子系統
 3 ヒグマの系統進化
 4 多様性から見たヒグマの動物地理と移動史
 5 北海道ヒグマ集団における三重構造
 6 ユーラシア大陸と北アメリカ大陸のヒグマ
 7 北海道へ渡ったヒグマ
 8 「ヒグマ学」における今後の進化研究

第4章 北海道におけるヒグマ研究の歴史(間野勉)
 1 犬飼哲夫らによるヒグマの研究
 2 生態研究への取り組み 北大ヒグマ研究グループの創設
 3 野外調査による生態の究明
 4 ヒグマの生理学・遺伝学の進展
 5 北海道のヒグマ研究の課題

第5章 ヒグマを支える川(稗田一俊)
 1 サケとヒグマの関わり
 2 わき水を探す
 3 卵を収める隙間をつくる
 4 サケの産卵
 5 生命育む川の仕組み
 6 きれいな川から魚がいなくなる
 7 消滅の危機にある「遊楽部川固有のサケ」
 8 砂利需給のバランス
 9 ダムには流れ込んだ土砂から微細な砂や泥を選りわける「ふるい」効果がある
10 ダムがもたらす河床低下
11 川岸が崩壊し続ける仕組み
12 「生命育む川の仕組み」が失われる
13 ヒグマを支える川

第6章 ヒグマとシマフクロウ(竹中健)
 1 はじめに
 2 シマフクロウの生態と現状
 3 アイヌとシマフクロウ
 4 アイヌにとってのシマフクロウの価値
<コラム>ヒグマと毒性学(藤田正一)

第II部 ヒグマと人類史
第1章 ヒトとヒグマの考古学 ”儀礼行為”を遡る(小野裕子)
 1 ヒトとクマの出会い
 2 ネアンデルタール人とホラアナグマ
 3 ホモ・サピエンスとクマ

第2章 日本の古代社会とクマ信仰(関口明)
 1 はじめに クマの造形物の分布
 2 文献から見た古代日本のクマ信仰 熊野
 3 文献から見た古代日本のクマ信仰 方相氏
 4 おわりに クマ信仰と鬼

第3章 クマと人間の儀礼的関係 動物の魂送り(谷本一之)
 1 2種類のクマ送りのかたち
 2 カムチャツカでのクマ送り
 3 ハンティのクマ送り
 4 祭りとしてのクマ送り
 5 民族の歴史を伝えるクマ送り
第4章 クマはなぜ敬愛・畏敬の念をいだかれるか(天野哲也)
 1 はじめに
 2 ユーラシア北西部の状況
 3 極東の状況
 4 ヒグマの民俗に見るヒトとヒグマの象徴的な婚姻 異種間交配によるパワー獲得への幻想
 5 おわりに

第5章 クマをめぐる神話・伝承 アーサー王伝承を例に(渡邉浩司)
1 はじめに
 2 アーサー王の幻夢とクマ
 3 ベルセルクの激情
 4 ケルト世界のクマ神
 5 物語と民話の接点
 6 クマ=アーサーの死と復活
 7 結びに代えて

第6章 ヒグマの民俗(ジャン・ドミニク・ラジュー)
 1 最初の神としてのクマ
 2 お伽噺と文学の中のクマ
 3 クマと女たち
 4 野人
 5 野人の捕獲
 6 クマの医療効果
 7 クマ使いとシャマン,そして,それらの太鼓
 8 クマの頭と皮
 9 クマの足または手
 10 人間あるいはクマ
 11 クマの印の下に
 12 クマの洞窟
 13 引っ掻き痕
 14 装飾された洞窟
<コラム>クマは女の子が好き?(坂巻正美)

第III部 ヒグマと現代社会
第1章 ヒグマの今 世界のヒグマ日本のヒグマ その現状と共存への課題(間野勉)
 1 世界のヒグマ,日本のヒグマの現状
 2 北海道におけるヒグマとの共存の課題


第2章  知床,ヒグマと生きる地域社会を目指して(山中正実)
 1 変化してきた人とクマたちとの関係
 2 異常なクマって何?
 3 新世代ベアーズは異常か?
 4 真の異常を見逃してはならぬ
 5 クマの保護管理は危機管理である
 6 知床での取り組み、現場実働部隊の必要性
 7 連絡・対応の一元化が重要
 8 安全教育から最終手段の発動まで実行可能なプロ集団
 9 ヒグマの自然な姿を知ろう!
10 厄介者から知床の魅力へ
11 ウェンカムイを創り出さないために

第3章  ヒグマと法律(畠山武道・間野勉)
 1 ヒグマの法律上の位置づけ
 2 野生動物保護の歴史(英国・アメリカ)
 3 日本における野生動物保護の歩み
 4 ヒグマ保護に関する法律の体系
 5 鳥獣保護法とヒグマ
 6 種の保存法とヒグマ
 7 国立公園とヒグマ
 8 そのほかの法律とヒグマ

第4章  アメリカにおけるグリズリーベアの保護と日本が学ぶこと(市川守弘)
 1 はじめに
 2 グリズリーベアとは
 3 19世紀に激減したグリズリーベア
 4 1975年からの保護
 5 絶滅危機種法(ESA)の保護制度
 6 グリズリーベアの指定と保護

『ヒグマ学入門』の役割と将来 あとがきにかえて

索引
●著者紹介

天野 哲也(アマノ テツヤ)
北海道大学総合博物館助教授

増田 隆一(マスダ リュウイチ)
北海道大学創成科学共同研究機構助教授

間野 勉(マノ ツトム)
北海道環境科学研究センター主任研究員兼野生動物科長

佐藤 喜和(サトウ ヨシカズ)
日本大学生物資源科学部助手

佐藤 喜和(タカハシ ヒデキ)
北海道大学総合博物館教授

大原 昌宏(オオハラ マサヒロ)
北海道大学総合博物館助教授

前田 菜穂子(マエダ ナオコ)
のぼりべつクマ牧場ヒグマ博物館学術課長・学芸員

稗田 一俊 (ヒエダ カズトシ)
 NPO法人地域学習センターゆーらっぷ理事/カメラマン

竹中 健(タケナカ タケシ)
シマフクロウ環境研究会代表

藤田 正一(フジタ ショウイチ)
北海道大学大学院獣医学研究科教授・北海道大学総合博物館長

小野 裕子(オノ ヒロコ)
北海道大学総合博物館学術研究員

関口 明(セキグチ アキラ)
札幌国際大学現代社会学部教授

谷本 一之(タニモト カズユキ)
北海道立北方民族博物館長

渡邉 浩司(ワタナベ コウジ)
中央大学経済学部教授

ジャン・ドミニク・ラジュー(ジャン・ドミニク・ラジュー)
元フランス国立科学研究所民族映像部上級研究員

坂巻 正美(サカマキ マサミ)
北海道教育大学芸術課程助教授

山中 正実(ヤマナカ マサミ)
財団法人知床財団統括研究員・事務局長

畠山 武道(ハタケヤマ タケミチ)
上智大学大学院地球環境学研究科教授

市川 守弘 (イチカワ モリヒロ)
弁護士法人市川守弘法律事務所弁護士



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