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書籍詳細



スラブ・ユーラシア叢書 16
日本帝国の膨張と縮小 ― シベリア出兵とサハリン・樺太
原 暉之・兎内勇津流・竹野 学・池田裕子編著

判型: A5 並製
頁数: 456
ISBN: 978-4-8329-6890-5
Cコード: C3021
発行日:2023-03-31
定価: 7,920円 (本体価格7,200円+税)

在庫あり
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●本書の特徴

1920年に始まり5年に及んだ北サハリン占領は、近代日本帝国の膨張と縮小の歴史を象徴する興味深い事例である。日本史研究者とロシア史研究者の協力により、尼港事件を契機に始まり日ソ基本条約により終了した占領の実態とその影響を多角的に解明する。
●目次

凡 例

序 章 日本帝国膨張と縮小のモデルとしての北サハリン占領………原 暉之、兎内勇津流
 1 はじめに
 2 サハリン州の再編成とロシア革命
 3 シベリア出兵とサハリン州
 4 戦没者統計にみるシベリア出兵の戦局と地域構造
 5 1920年代サハリン史の研究史北サハリン占領期を中心に
 6 本書の構成


 第一部 サハリン州の再構成から尼港事件へ

第1章 校回復の先を模索するニコラエフスク………原 暉之
 尼港事件の社会的背景
 1 はじめに
 2 転機となった日露戦争
 3 自己主張する地元水産業界とストルイピン政府の対応
 4 アムール調査団の派遣と現地公聴会
 5 おわりに

第2章 尼港事件はどのようにして起こったか………兎内勇津流
 三月武力衝突とその前後
 1 はじめに
 2 パルチザン部隊がニコラエフスクを包囲するまで
 3 コルチャーク政権崩壊後の極東情勢と日本軍の対応
 4 パルチザン部隊のニコラエフスク入市
 5 三月武力衝突事件の発生
 6 おわりに

第3章 革命・内戦期の北サハリンとイヴァン・スタヘーエフ商会の活動
                            ………エドワルド・バールィシェフ
 1 はじめに
 2 スタヘーエフ商会のサハリン進出
 3 バトーリン遣日団と竹内・バトーリン協定
 4 バトーリンの東京滞在と三菱との予備交渉
 5 シベリア出兵と北サハリン油田・炭田の調査開始
 6 コルチャーク政権の成立とサハリン開発問題の政治化
 7 日露関係の正常化の試みとサハリン開発問題
 8 保障占領下の北サハリンとスタヘーエフ商会の苦闘
 9 おわりに

第4章 革命・内戦・干渉戦期のサハリン州の漁業………神長英輔
 1 はじめに
 2 日露戦争後のサハリン州漁業
 3 尼港事件と漁業
 4 日本軍占領下の漁業
 5 おわりに

第5章 尼港事件と日本の政治・社会………井竿富雄
 1 はじめに
 2 事件発生と政治的反響
 3 社会的な反応
 4 尼港事件被害者への対応
 5 おわりに


 第二部 保障占領下北サハリンの政治・経済・社会

第6章 保障占領のポリティクス………天野尚樹
 帝国日本の統治とサハリン島民
 1 はじめに
 2 収束する帝国北サハリン領有の挫折
 3 資源と占領時限性の制約
 4 防共と国境南北縦貫道の機能と意味
 5 北サハリンの「革命」と「内戦」ニコラエフスクとアレクサンドロフスク
 6 待望された占領現地協力者と日本軍
 7 おわりに

第7章 サハリン軍事占領と司法………井澗 裕
 「裁判の公平」「司法権の独立」をめぐって
 1 はじめに
 2 薩哈嗹軍政部の施政方針と実際の施政状況
 3 民事訴訟「薩法院民第122号事件」にみる法廷闘争
 4 当該民事訴訟の判決とその意義
 5 おわりに

第8章 北サハリンに進出した日本人商工業者の活動と引揚げ………竹野 学
 1 はじめに
 2 居留民の産業構成
 3 「在留日本人依存型」商工業者
 4 「在地経済関連型」商工業者
 5 芸妓・酌婦の憲兵隊管理
 6 1925年の引揚者と残留者
 5 おわりに

第9章 北サハリン占領と島内・外の交通体系………三木理史
 サハリン島の一島支配と輸送
 1 はじめに樺太の輸送との関係をめぐる論点
 2 占領期北サハリンの移動・流通
 3 占領期樺太の社会資本整備と港湾利用
 4 北サハリン占領と樺太庁鉄道の輸送内容
 5 おわりに

第10章 北サハリンと〈樺太〉農林資源問題………中山大将
 〈北樺太〉農林資源調査と1930年代の木材輸入を中心に
 1 はじめに
 2 樺太農林資源開発史研究
 3 内戦期の北サハリン農林資源調査(1918−19年)
 4 占領期の北サハリン産業資源調査(1920−25年)
 5 占領終了後の樺太社会にとっての北サハリン農林資源の価値(1925−41年)
 6 1930年代の日本企業による北サハリン森林資源へのアクセス(1931−41年)
 5 おわりに


 第三部 日ソ基本条約とその後のサハリン・樺太

第11章 日ソ国交正常化交渉とサハリン問題………ヤロスラヴ・シュラトフ
 北京会議と日ソ基本条約の締結(1924−25年)
 1 はじめに
 2 カラハン・芳沢交渉第一ラウンド(1924年2-7月)
 3 サハリンの値段経済専門家たちの議論(1924年春−夏)
 4 カラハン・芳沢交渉第二ラウンド(1924年7−9月)
 5 立場の確定と協定の調印(1924年10月−1925年1月)
 6 おわりに

第12章 1920年代のサハリン先住民族の移動と国境の関係性………田村将人
 樺太庁による「オタスの杜」集住化
 1 はじめに
 2 先住民族の人口動態と国境の状況
 3 北サハリン日本軍によるヴィノクーロフの認識
 4 「トナカイ王」ヴィノクーロフの亡命
 5 「オタスの杜」成立試論
 6 おわりに

第13章 北サハリンから日本へ避難・移住したロシア人………倉田有佳
 1924−1925年
 1 はじめに
 2 保障占領期のロシア人の暮らし
 3 保障占領末期に海路で日本へ避難したロシア人の動静
 4 樺太へ避難・移住したロシア人
 5 ソ連領北サハリンに「残留」したロシア人
 6 おわりに

第14章 1925年の樺太における「国民統合」………池田裕子
 皇太子の行啓を中心に
 1 はじめに
 2 潜在する国防問題
 3 記念事業による施設の整備
 4 行啓を介した「国民統合」の諸相先住民の可視化
 5 皇室行事の意義
 6 おわりに

終 章 共通利益による体制融和構想の破綻………浅野豊美
 ソ連の計画経済と北サハリン
 1 はじめに
 2 緊張した日米関係とソビエト・ロシア承認問題
 3 本書に示されたシベリア戦争終結後のサハリン
 4 日ソ基本条約以後の経済協力関係
 5 おわりに


あとがき
事項索引
人名索引


●著者紹介

原 暉之(ハラ テルユキ)
北海道大学名誉教授
専門分野:ロシア極東近現代史

兎内 勇津流(トナイ ユヅル)
北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター
専門分野:ロシア史

竹野 学(タケノ マナブ)
北海商科大学商学部
専門分野:日本経済史

池田 裕子(イケダ ユウコ)
東海大学札幌キャンパス
専門分野:日本教育史

エドワルド・バールィシェフ(Eduard Baryshev)
筑波大学図書館情報メディア系
専門分野:日露関係史、日本・ロシアの近現代史

神長 英輔(カミナガ エイスケ)
国学院大学文学部
専門分野:ロシア近現代史・東北アジア近現代史

井竿 富雄(イザオ トミオ)
山口県立大学国際文化学部
専門分野:日本政治史

天野 尚樹(アマノ ナオキ)
山形大学人文社会科学部
専門分野:北東アジア境界政治史

井澗 裕(イタニ ヒロシ)
北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター
専門分野:サハリン・樺太史

三木 理史(ミキ マサフミ)
奈良大学文学部
専門分野:歴史地理学

中山 大将(ナカヤマ タイショウ)
釧路公立大学経済学部
専門分野:農業史、移民史

ヤロスラヴ・シュラトフ(Yaroslav Shulatov)
早稲田大学政治経済学術院
専門分野:日露関係史、ロシア・日本の近現代史

田村 将人(タムラ マサト)
国立アイヌ民族博物館
専門分野:アイヌ史、サハリン先住民族の歴史

倉田 有佳(クラタ ユカ)
ロシア極東連邦総合大学函館校
専門分野:日露関係史

浅野 豊美(アサノ トヨミ)
早稲田大学政治経済学術院
専門分野:日本政治史、国際政治学



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