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書籍詳細



北海道大学大学院文学研究院研究叢書 33
ゲルマン語歴史類型論
清水 誠著

判型: A5 上製
頁数: 340
ISBN: 978-4-8329-6886-8
Cコード: C3087
発行日:2022-12-25
定価: 9,900円 (本体価格9,000円+税)

在庫あり
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●本書の特徴

『ゲルマン語入門』(日本独文学会賞受賞)の著者が古今のゲルマン諸語の構造を歴史言語学と言語類型論の観点から体系的に分析。60余りの言語のデータをもとに属格と所有表現、形容詞変化、「割れ」と短母音化、動詞接頭辞、名詞抱合、後置定冠詞を論じる。
●目次

言語名略称一覧

第1章 本書の構成およびゲルマン諸語の分類と発達
1-1 本書の構成
1-2 ゲルマン諸語の分類と発達

第2章 ゲルマン諸語の属格と所有表現の歴史類型論的考察
2-1 はじめに──現代ゲルマン諸語の格組織と属格の衰退
2-2 ドイツ語とアイスランド語の属格目的語
2-3 古ゲルマン諸語の属格目的語と定性効果
2-4 属格修飾語と所有格-ʼs/-s
2-5 ドイツ語の「無冠詞固有名詞・親族名称+-s」と属格規則
2-6 群属格と所有格-ʼs/-sの脱文法化
2-7 再述所有代名詞構文と「-s構文」(所有格構文)
2-8 フェーロー語の前置詞の格支配と所有の対格
2-9 ドイツ語諸方言と西ゲルマン諸語の再述所有代名詞構文
2-10 ノルウェー語の再述所有代名詞構文(sin構文)
2-11 アフリカーンス語の再述所有代名詞構文(se構文)と文法化
2-12 属格の衰退と「-s構文」・再述所有代名詞構文の発達
2-13 英語のhis-属格とゲルマン諸語の「-s構文」・再述所有代名詞構文の関係
2-14 西・北フリジア語の弱変化属格-e/-enと西フリジア語の複数属格-ene,
   ドイツ語の「地名+-er+名詞」
2-15 属格由来要素の多重表示と属格衰退に伴うフェーロー語の所有表現
2-16 フェーロー語の「-sa構文」と属格由来要素による多重表示
2-17 属格と所有表現をめぐる言語の発達サイクルと言語形式のリサイクル

第3章 ゲルマン語形容詞変化の歴史類型論的考察⑴
    ──強・弱変化の変遷、古ゲルマン諸語、ドイツ語
3-1 はじめに
3-2 形容詞の類型論的性格──性の可動能力、関係形容詞、比較変化
3-3 形容詞の名詞変化ゼロ語尾形と代名詞変化有語尾形──古ゲルマン諸語を例に
3-4 形容詞強・弱変化と性・数・格の形態表示──ドイツ語を例に
3-5 ゲルマン語形容詞弱変化の起源──ゴート語を例に
3-6 ゲルマン語形容詞弱変化の発達──ゴート語を例に
3-7 形容詞弱変化と個別化・限定の意味⑴──同格表現、呼びかけ、比較
3-8 弱変化名詞と個別化・限定の意味⑵──ドイツ語の男性弱変化名詞と脱文法化
3-9 ドイツ語の形容詞混合変化──階層表示による平行表示の回避とシンタグマ表示
3-10 ドイツ語の名詞枠とシンタグマ表示──枠構造の形成

第4章 ゲルマン語形容詞変化の歴史類型論的考察⑵
    ──北ゲルマン語
4-1 「nの脱落」の諸相
4-2 アイスランド語の形容詞変化⑴
   ──語末音-nの脱落と弱変化の保持
4-3 フェーロー語の形容詞変化⑵
   ──語末音-nの脱落と強・弱変化の保持、二重限定によるシンタグマ表示
4-4 大陸北ゲルマン語の形容詞変化──語末音-nの脱落と二重限定によるシンタグマ表示

第5章 ゲルマン語形容詞変化の歴史類型論的考察⑶
    ──西ゲルマン語⑴
5-1 語末音-nの脱落、強・弱変化の区別、階層表示と平行表示
5-2 ルクセンブルク語の形容詞変化
   ──アイフェル規則による語末音-nの脱落、統一変化と平行表示の発達
5-3 イディッシュ語の形容詞変化──統一変化と平行表示の発達
5-4 中期オランダ語の形容詞変化──弱変化の解消と平行表示の進展
5-5 ペンシルヴェニアドイツ語の形容詞変化──語末音-nの脱落と復元
5-6 スイスドイツ語の形容詞変化──階層表示、語末音-nの脱落とnの挿入

第6章 ゲルマン語形容詞変化の歴史類型論的考察⑷
    ──西ゲルマン語⑵
6-1 低地ドイツ語の形容詞変化⑴──有語尾形とゼロ語尾形の併存
6-2 低地ドイツ語の形容詞変化⑵──北海ゲルマン語的特徴と高地ドイツ語の影響
6-3 オランダ語と西フリジア語の形容詞変化──形態的簡素化の進展と統一語尾
6-4 文法化、脱文法化、外適応について
6-5 アフリカーンス語の形容詞変化──統一語尾によるシンタグマ表示と外適応
6-6 まとめ

第7章 ゲルマン語歴史類型論から見た西フリジア語の「割れ」と「短母音化」
7-1 はじめに
7-2 古ゲルマン諸語の「割れ」
7-3 西フリジア語の「割れ」
7-4 「割れ」の成立過程と「短母音化」との関係
7-5 「割れ」と「短母音化」の歴史類型論的考察⑴──音節数の増加
7-6 「割れ」と「短母音化」の歴史類型論的考察⑵──音節構造
7-7 「割れ」と「短母音化」の歴史類型論的考察⑶──語彙的・形態的役割

第8章 ゲルマン語歴史類型論から見た西フリジア語のbe-動詞と中高ドイツ語のge-動詞
8-1 ゲルマン諸語の分離動詞・非分離動詞と不変化詞動詞・接頭辞動詞
8-2 西フリジア語の非分離動詞──接頭辞動詞と抱合動詞
8-3 西フリジア語のbe-動詞──ドイツ語とオランダ語との比較
8-4 西フリジア語、ドイツ語、オランダ語の動詞接頭辞の体系
8-5 西フリジア語の動詞接頭辞の体系と特徴
8-6 動詞接頭辞の体系から見た西フリジア語のbe-動詞の特徴
8-7 中高ドイツ語のge-動詞との比較
8-8 中高ドイツ語の「話法の助動詞+ge-不定詞」とスイスドイツ語の「話法の助動詞+g-不定詞」
8-9 動詞接頭辞の体系から見た中高ドイツ語のge-と西フリジア語のbe-の関係

第9章 ゲルマン語歴史類型論から見た西フリジア語の名詞抱合と関連現象
9-1 ドイツ語の非分離複合動詞と名詞抱合、逆成、品詞転換
9-2 ゲルマン諸語の名詞抱合
9-3 西フリジア語の名詞抱合
9-4 西フリジア語名詞抱合の生産性をめぐって
9-5 結語と展望

第10章 北ゲルマン語後置定冠詞の歴史類型論的考察
10-1 現代ゲルマン諸語の前置定冠詞と後置定冠詞
10-2 北ゲルマン語の後置定冠詞は屈折語尾か──Braunmüller(20073)をめぐって
10-3 北ゲルマン語後置定冠詞の接語的特徴
10-4 ブークモールの後置定冠詞-en/-eneの屈折語尾的性格
10-5 アイスランド語の動詞人称語尾-ð/-tと「-s/-st動詞」との比較
10-6 結語──接語としての北ゲルマン語の後置定冠詞


参考文献
あとがき
索引


●著者紹介

清水 誠(シミズ マコト)
静岡県に育つ。東京大学文学部卒、同大学院修士課程修了
東京大学教養学部助手、千葉大学教養部専任講師を経て
現在、北海道大学大学院文学研究院特任教授 文学博士
   オランダ学士院フリスケ・アカデミー会員(lid fan de Fryske Akademy, KNAW)
専攻:ドイツ語学・ゲルマン語学

■主要著書
『現代オランダ語入門』大学書林
『西フリジア語文法:現代北海ゲルマン語の体系的構造記述』北海道大学出版会
『ゼロから話せるオランダ語』三修社
『北欧アイスランド文学の歩み:白夜と氷河の国の六世紀』現代図書
『アイスランドの言語、神話、歴史:日本アイスランド学会30周年記念論文集』(編)麻生出版
『ゲルマン語入門』三省堂(第11回日本独文学会賞受賞)
『オランダ語のしくみ《新版》』白水社
『オランダ語の基本』三修社



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