トップページへ戻る
 
ご購入案内 小会案内 ENGLISH b
書籍詳細




コンテンツツーリズム ― メディアを横断するコンテンツと越境するファンダム
(Contents Tourism and Pop Culture Fandom:Transnational Tourist Experiences)
山村高淑、フィリップ・シートン編著・監訳

判型: A5 並製
頁数: 410
ISBN: 978-4-8329-6867-7
Cコード: C3036
発行日:2021-03-31
定価: 4,180円 (本体価格3,800円+税)

未刊・予約受付中
●本書の特徴

ジェーン・オースティンから芭蕉、映画、ゲーム、コスプレまで。コンテンツツーリズムの概念を海外のケースにも当てはめて再検討。これまでの国内研究を基礎としつつ、コンテンツツーリズムの越境的な側面とメディア横断的な側面を明らかにする。研究者・学生、必読の書。
●目次

日本語版出版に当たって………山村高淑、フィリップ・シートン
謝辞………山村高淑、フィリップ・シートン
まえがき………スー・ビートン

序 章 アニメツーリズムからコンテンツツーリズムへ………山村高淑
 1.日本におけるコンテンツツーリズム研究の流れ
 2.国際的視座からのコンテンツツーリズム・アプローチの再検討
 3.〈コンテンツ化〉――メディア化と旅行実践を通した物語世界拡張のダイナミックなプロセス
 4.現代におけるツーリズム実践の多面的様相とコンテンツツーリズム・アプローチ
 5.本書の構成


 第1部 文学世界のコンテンツ化

第1章 ジェーン・オースティンのアメリカ人ファンとコンテンツツーリズム
                               ………フィリップ・シートン
 1.ジェーン・オースティンの世界への訪問――文学ツーリズムからコンテンツツーリズムへ
 2.イギリスにおけるオースティン・ファンのアメリカ人
 3.結論

第2章 コンテンツ・ブランドスケープの概念化
    ――ブロンテ・ブランド………マリー・タイン、グレッチェン・ラーセン
 1.はじめに
 2.ブランドスケープ
 3.コンテンツ・ブランドと場所のブランドの関係
 4.ブロンテのブランドスケープ
 5.場所のブランドスケープ
 6.コンテンツ・ブランドスケープ
 7.結語

第3章 『ウィッチャー』(The Witcher)
    ――小説シリーズとゲームが誘発するポーランドへのツーリズム
                       ………アレクサンドラ・ヤヴォロヴィチ-ジムニ
 1.はじめに
 2.『ウィッチャー』現象
 3.ポーランド文化の産物としての『ウィッチャー3』
 4.ポーランドにおける『ウィッチャー』観光と一般的な観光
 5.CD Projekt Redオフィス――ラッキーな人々のための旅
 6.世界中からファンを惹きつける『ウィッチャー』育成学校
 7.過去の『ウィッチャー』育成学校参加者へのアンケート
 8.結語

第4章 ハイジを旅する
    ――日本のアニメーション作品が生んだ越境型コンテンツツーリズム………山村高淑
 1.はじめに
 2.国境を越え、メディアを横断する『ハイジ』
 3.クリエイターたちによるスイスの旅
   ――ロケハンを通した原作『ハイジ』の物語世界へのアクセスとその再解釈
 4.ハイジの物語世界の再構築と相互参照ツーリズム
 5.結語


 第2部 コンテンツツーリズムの〈聖地〉におけるツーリスト行動

第5章 日本のファンタジーにおけるコッツウォルズと児童文学
    ――カースル・クームの事例………キャサリン・バトラー
 1.コッツウォルズにおける日本人のツーリズム
 2.カースル・クームにおけるコンテンツツーリズムの3形態
 3.結語

第6章 日本と台湾における妖怪ツーリズム………妙木 忍
 1.はじめに
 2.日本の怪遺産:境港、遠野、山城
 3.コミュニティにおける妖怪
 4.妖怪を通じた国際交流
 5.おわりに

第7章 コンテンツツーリズムと宗教的想像力………張慶在
 1.大衆文化のファンダムと宗教
 2.コンテンツツーリズムにおける巡礼の宗教的意味
 3.聖なるコンテンツとして『ラブライブ!』
 4.結論

第8章 コミュニケーションの場としての2.5次元舞台の劇場
    ――場所非特定型劇場ツーリズム………須川亜紀子
 1.序論
 2.2.5次元文化出現の主な要因
 3.2.5次元舞台と新しいタイプの劇場ツーリズム
 4.ファンの2.5次元劇場ツーリズムに関する質的研究
 5.結論

第9章 インドネシアにおけるコスプレ・ツーリズム………ラニー・ラスタティ
 1.インドネシアにおけるコスプレ現象の出現
 2.コスプレに対する社会の態度
 3.コンテンツツーリズムとしてのコスプレ
 4.インドネシア人コスプレイヤーの海外における行動
 5.結論


 第3部 巡礼としてのコンテンツツーリズム

第10章 国内映画に動機付けられた海外旅行
     ――タイ映画におけるコンテンツ化された〈韓国らしさ〉と韓国へのツーリズム
                                      ………金受恩
 1.韓流コンテンツにおける〈韓国らしさ〉
 2.タイにおけるコンテンツ化された〈韓国らしさ〉
 3.『アンニョン!君の名は』の事例
 4.結論

第11章 コンテンツツーリズム・イン・プレインサイト
     ――聖地としての航空機………クリス・フッド
 1.機体塗装と〈ラッピング文化〉
 2.日本の航空機
 3.日本の航空機とポピュラーカルチャー
 4.日本の航空機におけるコンテンツツーリズムを理解する
 5.結語

第12章 ブレイキング・ベンジャミン
     ――ある女性のニューメキシコへの巡礼………ステファニー・ベンジャミン
 1.アルバカーキにおける『ブレイキング・バッド』の商品化
 2.概念設計――コンテンツツーリズムと感覚的オートエスノグラフィー
 3.アルバカーキへの筆者の巡礼
 4.『ベター・コール・ソウル』――巡礼を続けるのか?

第13章 バンジョーから芭蕉まで
     ――詩人、コンテンツ、そしてツーリズム………スー・ビートン
 1.イントロダクション
 2.コンテンツツーリズムとしての詩
 3.詩が誘発するツーリズム
 4.オートエスノグラフィー
 5.オーストラリアの詩神からツーリズムの物語へ――A・B・“バンジョー”・パターソン
 6.様々なメディアによる『スノーウィー川から来た男』
 7.筆者にとって『スノーウィー川から来た男』の詩が意味するものとは
 8.日本初期の紀行作家と巡礼――松尾芭蕉
 9.芭蕉をめぐる筆者のオートエスノグラフィー体験――ツアーにて
 10.筆者にとって芭蕉の俳句が意味するものとは
 11.結語――ツーリズムにおける詩の力

終 章 21世紀における持続可能なコンテンツツーリズム………フィリップ・シートン
 1.持続可能なコンテンツツーリズムと政策的示唆
 2.コンテンツツーリズムと〈ドーナツ〉(The Doughnut)
 3.グローバルコンテンツ時代のツーリズム


索引
編者・著者・訳者紹介


●著者紹介

山村 高淑(Yamamura,Takayoshi)
北海道大学観光学高等研究センター・教授。博士(工学)。
2008年よりコンテンツツーリズムならびにアニメツーリズムの研究を行なう。観光庁「アニメコンテンツを活用したインバウンド振興等に関する意見交換会」座長、同庁「スクリーンツーリズム促進プロジェクト」WG座長、埼玉県「アニメツーリズム検討委員会」座長、同「アニメの聖地化プロジェクト会議」座長等を務める。
主な著作に、『世界遺産と地域振興』(張天新、藤木庸介との共編、世界思想社、2007)、『アニメ・マンガで地域振興』(東京法令出版、2011)、Japanese Popular Culture and Contents Tourism(P. Seatonとの共編,Routledge,2016)、Contents Tourism in Japan:Pilgrimages to “Sacred Sites” of Popular Culture(P. Seaton,A.Sugawa-Shimada and K. Jangとの共著,Cambria Press,2017)、‘Contents Tourism andLocal Community Response’,Japan Forum Special Edition 27(1)等がある。
ホームページは:http://yamamuratakayoshi.com
*訳担当:謝辞、まえがき、序章、第1〜5章、第9〜13章、結章、著者紹介

フィリップ・シートン(Seaton,Philip)
東京外国語大学国際日本学研究院・教授。博士(メディア・文化学)。
専門領域は、日本の歴史(1853年から1945年にかけての期間)を対象とした、戦争記憶とコンテンツツーリズムに関する研究。
主な著作に、Japan’s Contested War Memories(Routledge,2007)、Voices from the Shifting Russo-Japanese Border(S. Paichadzeとの共編,Routledge,2015)、Local History and War Memoriesin Hokkaido(Routledge,2016)、Contents Tourism in Japan(T. Yamamura,A. Sugawa-Shimada and K. Jangとの共著,Cambria Press,2017)、New Frontiers in Japanese Studies(A. Ogawaとの共編,Routledge,2020)。また、Japan Forum、Journal of War& Culture Studiesといった学術雑誌のゲストエディターを務めた。

スー・ビートン(Beeton,Sue)
フリー・ツーリズムライター、フリー観光研究者、北海道大学観光学高等研究センター・客員教授、TTRA(Travel and Tourism Research Association)前会長。
ウィリアム・アングリス・インスティチュートthe College of Eminent Professors財団会長(オーストラリア)、ラ・トローブ大学准教授(オーストラリア)、マチェラータ大学客員教授(イタリア)等を歴任。四半世紀以上にわたり、コミュニティ開発に資するツーリズムに関する研究、フィルム・インデュースト・ツーリズム研究、ポップカルチャーや自然を資源としたツーリズムに関する研究に従事する。幅広い調査研究に基づき、これまで多くの書籍、学術論文、報告書を発表している。
代表的著作に、国際的に高い評価を得ているFilm-Induced Tourism(Channel View,2005)、Film-Induced Tourism.2nd edition(Channel View,2016)の他、Ecotourism:A Practical Guide for Rural Communities(Csiro,1998)、Community Development Through Tourism(Csiro,2006)、Tourism and the Moving Image(Channel View,2015)等がある。
2019年、これまでの学術研究活動が評価されTTRA特別功労賞を受賞。

ステファニー・ベンジャミン(Benjamin,Stefanie)
テネシー大学・助教(米国)、PhD。
Tourism RESET(tourismreset.com)共同ディレクター、研究員。
専門研究領域は、ツーリズムにおける、人種、民族、ジェンダー、性的指向、ハンディキャップ等の交差性(インターセクショナリティ)をめぐる社会的公正に関する研究。コンテンツツーリズム研究、革新的教育法としての即興型シアターゲームの実践にも従事するとともに、質的研究の専門家としてエスノグラフィー、視覚的方法論研究、ソーシャルメディア分析、といった領域でも活躍している。

キャサリン・バトラー(Butler,Catherine)
カーディフ大学・准教授(英国)、専門領域は英文学。
主な著作に、Four British Fantasists(Scarecrow/ChLA,2006)、Reading History in Children’s Books(H.O’Donovanとの共著,Palgrave,2012)、Literary Studies Deconstructed(2018) 等がある。また、Modern Children’s Literature(K. Reynolds との共編,Red Globe Press,2014)といった論文集、ロアルド・ダールやフィリップ・プルマンといった作家に関する論集の編集にあたる。その一方で、児童向け・10代向け小説6編の著者であるとともに短編作品も手掛ける。学術雑誌Children’s Literature in Education編集者。

クリス・フッド(Hood,Christopher P.)
カーディフ大学・准教授(英国)、専門領域は日本学。博士。
主として、日本の運輸部門の実態や、日本の社会文化的状況を学ぶうえでの航空機と新幹線の活用可能性について、研究の関心を持つ。
主な著作に、Shinkansen:From Bullet Train to Symbol of Modern Japan(Routledge,2006)、Dealing with Disaster in Japan:Responses to the Flight JL123 Crash(Routledge,2011)、Japan:The Basics(Routledge,2014)、Osutaka:A Chronicle of Loss in the World’s Largest Single Plane Crash(Lulu.com,2018)等がある。また小説Hijacking Japan(Lulu.com,2017)、Tokyo 20/20 Vision(Independently published,2020)の著者でもある。

張 慶在(Jang,Kyungjae)
広島大学大学院人間社会科学研究科・講師。
高麗大学卒(韓国)、北海道大学大学院博士後期課程修了。博士(観光学)。
日本のコンテンツが国境を越えて生み出すツーリズム現象について、米国、チュニジア、韓国、台湾を中心に参与観察手法を用いた調査研究活動を展開中。
主な著作に、Contents Tourism in Japan(P. Seaton,T. Yamamura and A. Sugawa-Shimada との共著,Cambria Press,2017)、‘Between soft power and propaganda:The Korean military drama Descendants of the Sun’,Journal of War & Culture Studies(2019)等がある。
*訳担当:第7章

アレクサンドラ・ヤヴォロヴィチ-ジムニ(Jaworowicz-Zimny,Aleksandra)
北海道大学大学院博士後期課程修了。博士(教育学)。
現在、ニコラウス・コペルニクス大学文化研究学部に勤務(ポーランド)。
現在の研究テーマは、ファンの文化における太平洋戦争のイメージに関する研究。
主な著作に、‘Manga/Anime conventions in Poland:The example of Japanicon 2015’,International Journal of Contents Tourism(2018)、‘Nazi cosplay in Japan’,Journal of War &Culture Studies(2018)、‘Kandō Conservation - “Moving” war narratives in Japanese online fan videos’,The Asia-Pacific Journal:Japan Focus(2018)等がある。

金 受恩(Kim,Sueun)
韓国外国語大学校コリアノフォン(Koreanophone)研究センター・研究員。
韓国外国語大学校にて韓国学の修士号ならびに博士号を取得。
ポピュラーカルチャーの越境に関する論文を数多く発表している。
代表的な論文に、‘Reproduction and Mediation of the Korean wave in Southeast Asia’,The Southeast Asia Journal(2015,韓国語)がある。

グレッチェン・ラーセン(Larsen,Gretchen)
ダラム大学・准教授(英国)。
専門領域はマーケティング。消費、市場、芸術の接合面から見た、解釈的・批判的アプローチによる消費者研究を行なう。特に、消費者の社会文化的地位が、芸術を通じてどのように構築され、演じられ、解釈され、そして問い直されるのかについての理解を目指している。そしてそうした研究を通して、消費者が世界を理解するうえでの芸術と健全な消費の重要性、ならびに芸術の制作と流通に携わる人々(マーケティング担当者、アーティスト、政策立案者)がこうした有益な芸術を確実に消費者に提供し得る方法を明らかにしたいと考えている。

妙木 忍(Myoki,Shinobu)
東北大学大学院国際文化研究科・准教授。博士(社会学)。
専門研究領域は、ジェンダー研究、余暇の社会学。これまで、戦後日本の社会史的変遷から見た主婦論争、秘宝館に関する研究を行なってきた。
主な著作に、『女性同士の争いはなぜ起こるのか 主婦論争の誕生と終焉』(青土社、2009)、『秘宝館という文化装置』(青弓社、2014)等がある。直近の研究成果としては、「医学展示における女性の身体表象の実証的研究―ヨーロッパと日本を事例として―」(JSPS科研費 JP26870018)がある。
*訳担当:第6章

ラニー・ラスタティ(Rastati,Ranny)
インドネシア国立科学院社会文化研究センター(PMB-LIPI)・研究員。
インドネシア大学にて学士(日本学)、修士(コミュニケーション学)を取得。
主な著書に、Ohayou Gozaimasu(PandaMedia,2014)、Korean celebrity Song Triplets:Daehan Minguk Manse(Loveable,2015)がある。また、hijab cosplay(2015)、cyberbullying(2016)、lslamic manga(2017)、media literacy(2018)、halal tourism(2018)、cosplay as creative dawah(2019)、virtual tour(2020)といったテーマで数多くの学術雑誌論文を発表している。
現在、コスプレ、ポップカルチャー、韓流、メディア研究といった領域に関心を持つ。
ブログは:https://rannyrastati.wordpress.com/

須川 亜紀子(Sugawa-Shimada,Akiko)
横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院・教授。PhD(人文学博士)。
アニメ、マンガ、カルチュラル・スタディーズに関する著書・論文多数。『少女と魔法―ガールヒーローはいかに受容されたのか』(NTT出版、2013)で2014年日本アニメーション学会学会賞受賞。近著に、『メディア・コンテンツ・スタディーズ』(共著、ナカニシヤ出版、2020)、『2.5次元文化論』(青弓社、近刊)等がある。また、Japanese Animation:East Asian Perspectives(University Press of Mississippi,2013)、Teaching Japanese Popular Culture(Association for Asian Studies Inc,2016)、Shojo Across Media(Palgrave Macmillan,2019)、Women’s Manga in Asia and Beyond(Palgrave Macmillan,2019)といった書籍の章を担当している。Contents Tourism in Japan(Cambria Press,2017)の共著者。
ホームページは:http:// www.akikosugawa.2-d.jp
*訳担当:第8章

マリー・タイン(Thyne,Maree)
オタゴ大学マーケティング学科・准教授(ニュージーランド)。
消費者動向と消費者行動に関する新たな視座を提示することを目的として、マーケティング分野とツーリズム分野から学際的に理論を取り入れつつ、芸術分野のフレイムワークも用いながら、消費者心理の知見を応用した研究を行なっている。
マーケティングとツーリズムに関する数々の学術雑誌の刊行に携わっており、現在は、Tourism Management Perspectives、Australasian Marketing Journal,International Journal of Culture、Tourism and Hospitality Researchといった学術雑誌の編集委員を務める。

田島 エミリ
オランダ生まれ。一橋大学法学部卒。
日本銀行に入行し,日本経済や金融政策に関する講演や公表資料の翻訳に14年間従事。
2018年よりフリーの翻訳者として活動を開始。3児の母。
*訳担当:第1〜4章、第9〜13章、結章



北海道大学出版会
〒060-0809 北海道札幌市北区北9条西8丁目北海道大学構内
TEL 011-747-2308(直通) FAX 011-736-8605
Copyrights(C) HOKKAIDO UNIVERSITY PRESS ALL RIGHTS RESERVED