トップページへ戻る
 
ご購入案内 小会案内 ENGLISH b
書籍詳細



北海道大学大学院教育学研究院研究叢書 2
排除型社会と生涯学習 ― 日英韓の基礎構造分析
鈴木敏正編著

判型: A5 上製
頁数: 300
ISBN: 978-4-8329-6752-6
Cコード: C3037
発行日:2011-03-31
定価: 6,264円 (本体価格5,800円+税)

在庫あり
カートに入れる:
●本書の特徴

「排除型社会」を克服する21世紀型生涯学習の基礎構造を明らかにし、今後を展望する。日英韓3国の、社会的排除問題に取り組む諸活動を分析。失業・半失業問題に対応する生涯職業訓練活動、市民社会での「社会的協同」活動について検討。
●版元から

*『社会教育』2011年10月書評掲載
●目次

はしがき

序 章 排除型社会を超えて(鈴木敏正)
 第1節 持続可能な社会と社会的排除問題
 第2節 先進国モデルと日英韓比較研究
 第3節 社会的排除克服へのエンパワーメント過程
 第4節 「社会的協同の実践的時空間」を創造する地域再生教育
 第5節 本書の基本的視点
特別寄稿 持続可能な社会と平生学習(キム・シニル(訳:ソン・ミラン))
 第1節 人類社会は持続可能なのか
 第2節 持続可能な社会の要件
 第3節 持続可能な社会のための平生学習
前 編 失業・半失業問題と生涯教育訓練
第1章 経済的グローバリゼーションと社会的排除問題の構造(鈴木敏正)
 第1節 生涯学習時代の社会的排除問題
 第2節 社会的排除問題と資本主義的世界システム
 第3節 「排除型社会」をめぐって
 第4節 「認識論的誤謬」の克服に向けて
第2章 イギリスとEUにおける社会政策の動向――社会的排除,条件性,新福祉権威主義(ニック・エリソン(監訳:姉崎洋一 訳:向井 健))
 第1節 ケインズ主義的福祉国家からシュンペーター的ワークフェア国家,そしてその先へ……
 第2節 条件的福祉(Welfare Conditionality)に向けて
  1 イギリス:失業者
  2 一人親家庭
  3 障 害 者
 第3節 イギリスを超えて:就労強制社会政策(ワークフェア)による活性的な世界へ?
  1 ド イ ツ
  2 デンマーク
 第4節 労働賃金の創出か無責任な人たちの活性化か
 第5節 結論:福祉権威主義と「個性化」
第3章 韓国の失業問題と教育訓練(チョン・ヨンスン(訳:ソン・ミラン))
 第1節 失業問題と労働市場の変化
  1 大量の失業発生と失業対策
  2 労働市場の流動性と不平等の深化
 第2節 職業訓練政策の流れ
  1 時代別の職業訓練政策の変化
  2 生涯学習モデルの採択と職業能力開発
 第3節 失業者教育訓練の実態
  1 失業者の職務関連の生涯学習の参加の実態
  2 失業者職業訓練の現況
  3 失業者職業訓練の課題と政策方向
 第4節 結  論
第4章 労働と社会的排除――現代における職業教育訓練の課題(上原慎一)
 第1節 課  題
 第2節 戦後における非正規雇用の多様化
  1 非正規化の展開
  2 鉄鋼業とサービス職における非正規雇用
   (1) 鉄鋼業における重層的労働編成
   (2) サービス職従事者
   (3) 労働と排除
 第3節 職業教育訓練の課題
  1 職業教育・職業訓練と企業内教育
  2 地方自治体による「自立支援」・就労支援
 第4節 おわりに
第5章 労働と生涯学習と仕事――誰のための,何のための学習か?(キース・フォレスター(監訳:姉崎洋一 訳:伊藤早苗))
 第1節 課  題
 第2節 生涯学習と従業員の学習――ヨーロッパ連合の課題
 第3節 従業員学習の特色
 第4節 社会文化的学習
 第5節 結  論
後 編 社会的排除克服への社会的協同実践
第6章 社会的排除克服への地域再生教育(鈴木敏正)
 第1節 市民社会と社会的協同
 第2節 排除克服への歴史的実践例に学ぶ――水平社宣言の場合
 第3節 社会的協同の現代的実践構造
 第4節 社会的包摂活動と「社会的企業」の論理
 第5節 協同学習を進める地域再生教育へ
第7章 日本の若者支援政策の端緒的形成と展望――参加とユースワークのポテンシャル(横井敏郎)
 第1節 課  題
 第2節 ヨーロッパの若者移行政策のアプローチと領域
  1 ヨーロッパの若者移行政策――アクチベーションとホリスティック・アプローチ
  2 若者移行政策におけるユースワーク
 第3節 日本の若者自立支援政策の内容と性格
  1 若者自立支援政策の始動――「若者自立・挑戦プラン」・「再チャレンジ支援総合プラン」
  2 小さな政府論の中の若者自立支援政策
 第4節 子ども・若者育成支援推進法の意義と課題
 第5節 若者支援政策のジレンマとその克服――結びに代えて
第8章 韓国における地域間教育格差と政策的対応(イム・ヨンギ(訳:ソン・ミラン))
 第1節 地域間教育格差の意味
  1 教育格差の意味
  2 地域間教育格差の意味
 第2節 地域間教育格差の実態事例分析
  1 都市内教育格差の事例
  2 地方自治体(市・道)別の教育格差
  3 地域規模別の教育格差
  4 首都圏と地方間教育格差
  5 都市・農村間の教育格差
 第3節 都市内の地域間教育格差に対する政策的対応――都市における低所得層の子女のための教育格差の解消事業
  1 低所得層子女の幼児教育支援
  2 教育投資優先地域の支援事業
 第4節 都・農間の教育格差に対する政策的対応――農山漁村の教育条件の改善事業
 第5節 地域間教育格差の解消のための今後の課題
第9章 韓国における地域教育共同体運動の展開――忠南教育研究所における農村教育共同体の実践を中心に(ヤン・ビョンチャン(訳:山下直子))
 第1節 課  題
 第2節 農村における教育力の回復と地域共同体の再生
 第3節 農村の教育政策に対する地域的対応
  1 進歩的な教師が中心の小さな学校を生かす運動
  2 地方自治団体主導による教育の諸条件改正プロジェクト
  3 学校と地域がともに行う地域の教育共同体運動
 第4節 農村における教育共同体の実践運動の展開――公州ポンヒョン地域の忠南教育研究所
  1 忠南教育研究所の出発
  2 廃校を再び地域の教育センターとして
   (1) 農村における教育研究からの始まり
   (2) 地域における児童と住民のための「マウル学校」
   (3) マウルが一丸となるイチョウの木マウル祭り
  3 地域とともに実践する教育共同体の可能性
   (1) マウルと外部をつなぐ媒介
   (2) 忠南農村教育希望探しネットワークの広がり
 第5節 結  語――農村の希望教育ネットワークを目指して
第10章 社会的排除問題に取り組むイギリス社会的企業(大高研道)
 第1節 可視化される貧困と社会的排除
 第2節 自立支援と社会的企業
 第3節 ヨーロッパにおける社会的企業論の動向と特徴
 第4節 社会的企業アカウント3による就業・自立支援
  1 組織概要
  2 アカウント3による自立支援
  3 職業訓練プロジェクトと女性企業プロジェクト
  4 地域を基盤とした女性の自立支援システム
 第5節 アカウント3による自立支援の特徴
 第6節 社会的排除克服に取り組む社会的企業が提起するもの
第11章 釧路市の地域再生とNPOの役割――生活当事者発信のまちづくり実践(日置真世)
 第1節 「NPO法人地域生活支援ネットワークサロン」
  1 マザーグースの会からネットワークサロンへ
  2 釧路の親の会から派生したネットワーク
  3 ネットワークサロン事業増殖の様子
 第2節 生活当事者の発想による地域づくり実践のポイント
  1 「エンパワーメント・協働のポイント \犬澆凌独のサービスづくり」 
   (1) 生みの親発サービスづくり
   (2) 個別支援事業の展開過程
   (3) 障がい児の放課後支援事業の展開過程
  2 「エンパワーメント・協働のポイント◆‖人佑福屬燭泙蠑譟廚鬚弔り出す」
   (1) 「たまり場」機能のつくり方
   (2) 自らの活動・事業による「たまり場」
   (3) 公的な会議体を活用する「たまり場」
   (4) 新しい組織創出による「たまり場」
  3 「エンパワーメント・協働のポイント 課題解決のためのマネジメント手法を持つ」 
   (1) ニーズを実現化するための発想
   (2) ニーズに応じた制度活用
   (3) あるものをフル活用〜多機能性と柔軟性
 第3節 生活ニーズと地域資源を発掘・有効活用する
  1 市民が担い手になるモデル事業の実施
  2 コミュニティハウス 冬月荘
   (1) 生活課題から地域主権を考えるプロジェクトへ
   (2) コミュニティハウスの2つのコンセプトと実施内容
   (3) 可能性いっぱいコミュニティハウス
  3 コミュニティ岩盤浴 波動空間 爽
 第4節 地域再生につながる地域づくり
  1 福祉的発想活用の地域づくり
  2 市民による地域づくりの意義
終 章 持続可能な包摂型社会へ(鈴木敏正)
 第1節 社会的排除と環境問題の同時的解決
 第2節 グローカルな時代の「持続可能な地域づくりのための教育」へ
 第3節 韓国農村における地域再生運動に学ぶ
 第4節 地域生涯教育の計画化と「実践の学」としての教育学
あとがき
索   引
●著者紹介

鈴木 敏正(スズキ トシマサ)
静岡県生まれ
博士(教育学、北海道大学)、農学博士(京都大学)
京都大学大学院農学研究科博士課程終了後、島根大学農学部助手、助教授、北海道大学教育学部助教授、教授、同教育学研究科教授、研究科長を経て、現在、北海道大学大学院教育学研究院教授、日本社会教育学会会長、北海道環境教育学会会長
主な著書:
 『自己教育の論理』筑波書房、1992
 『平和への地域づくり教育』筑波書房、1995
 『学校型教育を超えて』北樹出版、1997
 『地域づくり教育の誕生』北海道大学図書刊行会、1998
 『エンパワーメントの教育学』北樹出版、1999
 『「地域をつくる学び」への道』北樹出版、2000
 『主体形成の教育学』御茶の水書房、2000
 『生涯学習の構造化』北樹出版、2001
 『社会的排除と「協同の教育」』(編著)御茶の水書房、2002
 『教育学をひらく』青木書店、2003
 『生涯学習の教育学』北樹出版、2004
 『教育の公共化と社会的協同』北樹出版、2006
 『新版 生涯学習の教育学』北樹出版、2008
 『現代教育計画論への道程』大月書店、2008
 『新版 教育学をひらく』青木書店、2009

キム・シニル(キム・シニル)
ソウル大学校名誉教授,前韓国教育長官・副総理
 特別寄稿執筆

ソン・ミラン(ソン・ミラン)
北海道大学大学院教育学研究院専門研究員
 特別寄稿,第3章,第8章翻訳

ニック・エリソン(ニック・エリソン)
リーズ大学教育・社会科学・法学部 社会学・社会政策学院長,教授
 第2章執筆

姉崎 洋一(アネザキ ヨウイチ)
北海道大学大学院教育学研究院教授
 第2章,第5章監訳

向井 健(ムカイ ケン)
北海道大学院教育学研究院博士後期課程
 第2章翻訳

チョン・ヨンスン(チョン・ヨンスン)
韓国雇用情報員進路教育センター長
 第3章執筆

上原 慎一(ウエハラ シンイチ)
北海道大学大学院教育学研究院准教授
 第4章執筆

キース・フォレスター(キース・フォレスター)
北海道大学大学院教育学研究院博士後期課程
 第5章翻訳

伊藤 早苗(イトウ サナエ)
 北海道大学大学院教育学研究院博士後期課程
 第5章翻訳

横井 敏郎(ヨコイ トシロウ)
北海道大学大学院教育学研究院准教授
 第7章執筆

イム・ヨンギ(イム・ヨンギ)
公州大学校師範大学教授
 第8章執筆

ヤン・ビョンチャン(ヤン・ビョンチャン)
公州大学校師範大学教授
 第9章執筆

山下 直子(ヤマシタ ナオコ)
江原大学校特任講師
 第9章翻訳

大高 研道(オオタカ ケンドウ)
聖学院大学政治経済学部准教授
 第10章執筆

日置 真世(ヒオキ マサヨ)
北海道大学大学院教育学研究院助手
 第11章執筆



北海道大学出版会
〒060-0809 北海道札幌市北区北9条西8丁目北海道大学構内
TEL 011-747-2308(直通) FAX 011-736-8605
Copyrights(C) HOKKAIDO UNIVERSITY PRESS ALL RIGHTS RESERVED