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書籍詳細




知里真志保 ― 人と学問
北海道大学北方研究教育センター編

判型: 4-6 上製
頁数: 318
ISBN: 978-4-8329-3375-0
Cコード: C1023
発行日:2010-03-31
定価: 3,672円 (本体価格3,400円+税)

在庫あり
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●本書の特徴

アイヌ語学,アイヌ文化研究に偉大な足跡を残された知里真志保博士が亡くなられて既に半世紀という長い年月が経過した。しかし,先住民族に関わる諸問題が重要な課題となっている現代において,知里博士の存在は今後,ますます大きなものとなるであろう。博士の生誕百年を契機として,かつて博士を教授として擁していたという歴史をあらためて胸に刻み,誇りとしつつ,博士の事績を次代に伝えて行く責務が我々にはあると考え,博士の偉大さに比すればあまりにささやかな,と言われることは覚悟の上で,本書を企画した。
 本書は2009年2月22日に北海道大学大学院文学研究科(北方教育センター)の主催で行われた生誕百周年記念シンポジウム「知里真志保 人と学問」における発表,講演の内容を中心として編集したものである。
●版元から

*『アークティックサークル』77号書評掲載
●目次

はじめに  
第一部 研究者としての知里真志保
第一章 民族自身による言語記録の重要性(津曲敏郎)
一 少数民族言語の今  
二 「保持」への道  
三 民族自身による記録の事例  
四 少数民族言語のこれから  

第二章 知里真志保の描いたアイヌ学の構図(加藤博文)
一 若き日の知里真志保を取り巻いた人々  
二 知里の転機とアイヌ研究への疑問  
三 知里真志保の目指したアイヌ学の構図  
四 研究する者と研究される者  
五 「アイヌ研究を正しい軌道にのせるために」  

第三章 アイヌ研究におけるネイティヴの葛藤――知里真志保の場合(桑山敬己)
 一 「知の世界システム」とネイティヴ  
 二 知里真志保の伝記  
 三 ネイティヴの概念  
 四 ネイティヴの学者としての知里真志保  
 五 距離の学問的効用  
 六 民族誌の三者構造  
 七 ネイティヴが自文化を語るための条件  
 八 アイヌ差別を通じて知里がえたもの  
 九 和人化した知里のアイヌ批判  
一〇 知里=アイヌという和人の思い込み  
一一 バチラーと知の世界システム  
一二 知里のナショナリズム  
一三 いくつかの疑問  

第四章 知里氏の民族誌研究の可能性
――近世蝦夷地の漁場儀礼分析への応用の試み(谷本晃久)
一 東蝦夷地ホロベツ場所と北海道胆振国幌別郡  
二 知里の幌別における民俗調査 
三 「アイヌの鮭漁――幌別における調査」の特徴  
四 近世蝦夷地の年中行事分析への応用   

第五章 知里博士のアイヌ語研究――合成名詞の構造をめぐって(佐藤知己)
一 『アイヌ語入門』の学問的意義   
二 『アイヌ語入門』以後   

第二部 知里真志保の足跡
第六章 北海道大学時代の知里真志保(小坂博宣)
一 おいたち――樺太赴任まで   
二 北海道帝国大学嘱託から講師へ   
三 分類アイヌ語辞典と北海道大学文学部教授昇任   
四 知里真志保を未来に   

第七章 樺太時代の知里先生(山口 眞)
一 そのころの樺太 
二 知里先生と樺太庁立豊原高等女学校二六期菊組との出会い   
三 樺太庁立豊原高等女学校の戦時教育と知里先生の授業   
四 樺太庁博物館でのアイヌ語研究   
五 知里先生が私達に残してくださったもの――同窓の絆・戦後六〇年の私達   
六 現代と知里先生の偉業――むすびに代えて   

第八章 アイヌとして知里真志保に学ぶこと(横山むつみ)
 一 真志保の経歴と苦悩   
 二 アイヌ語学習の環境   
 三 伝記『知里真志保の生涯』より   
 四 幸恵の手紙のなかの真志保少年   
 五 優しい父親の姿   
 六 同族からの評価   
 七 反感を持つアイヌもいた   
 八 森竹竹市の短歌のなかの真志保   
 九 偏見のなかで   
一〇 故郷登別での評判   
一一 真志保の研究姿勢   
一二 「バスでみた知里先生」   
一三 アイヌ民族の存在に敬意をもって欲しい   
一四 若いアイヌが後継者として育つことを望む   

第九章 知里博士に関する映像記録について(小野邦夫)
一 知里博士のビデオ作りの契機   
二 たくさんの方々の協力に支えられて   
三 ビデオに入る予定のユーカラは二つ   

第一〇章 知里真志保の著作――主要著作目録と主要著作の出版事情など(出村文理)
一 主要著作目録   
二 主要著作の出版事情など   
三 知里真志保研究主要参考文献類   

 
事項索引   
人名・地名索引 
関連書誌索引
●著者紹介

北海道大学北方研究教育センター(ホッカイドウダイガクホッポウケンキュウキョウイクセンター)

小野邦夫(オノ クニオ)
1937年生まれ
 小樽商科大学商学部卒業
 元第一生命職員
 第2部第9章執筆

加藤 博文(カトウ ヒロフミ)
1966年生まれ
 筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程単位取得退学
 北海道大学大学院文学研究科准教授
 第1部第2章執筆

桑山 敬己(クワヤマ タカミ)
1955年生まれ
 カリフォルニア大学大学院人類学部博士課程修了
 北海道大学大学院文学研究科教授 Ph.D.
 第1部第3章執筆

小坂 博宣(コサカ ヒロノブ)
1955年生まれ
 北海道大学工学部卒業
 室蘭市立海陽小学校事務職員
 第2部第6章執筆

佐藤 知己(サトウ トモミ)
1961年生まれ
 北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学
 北海道大学大学院文学研究科教授
 第1部第5章執筆

谷本 晃久(タニモト アキヒサ)
1970年生まれ
 学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程中退
 北海道大学大学院文学研究科准教授
 第1部第4章執筆

津曲 敏郎(ツマガリ トシロウ)
1951年生まれ
 北海道大学大学院文学研究科博士課程中退
 北海道大学大学院文学研究科教授
 第1部第1章執筆

出村 文理(デムラ フミタダ)
1938年生まれ
 北海学園大学経済学部卒業
 元北海道大学事務職員
 第2部第10章執筆

山口  眞(ヤマグチ マコト)
 1929年生まれ
 ロンドン大学教育研究所客員研究員資格取得
 元流通経済大学社会学部教授
 第2部第7章執筆

横山 むつみ(ヨコヤマ ムツミ)
1948年生まれ
 国学院大学文学部卒業
 NPO法人知里森舎理事長
 第2部第8章執筆



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