●著者紹介
宮部 金吾(ミヤベ キンゴ)
1860年(万延元年)江戸御徒町生まれ.
1881年(明治14年),札幌農学校卒業.
東京大学,ハーバード大学にて植物学の研鑽を積んだのち,
1889年(明治19年),札幌農学校教授となり,植物学・植物病理学・菌学の分野に優れた人材を養成.わが国の植物病理学・菌学の基礎をつくった.1913年(大正2年),北海道主要樹木の選定解剖・図譜調製に従事.
1927年,北海道帝国大学を定年退官,北海道帝国大学名誉教授.1946年,文化勲章受章.
工藤 祐舜(クドウ ユウシュン)
1887年(明治20年)秋田県生まれ.
東京帝国大学を卒業ののち,1912年(大正元年)東北帝国大学農科大学実科講師として赴任,宮部金吾とともに北海道植物の研究に従事. 1913年(大正2年)から,宮部金吾の下で北海道主要樹木の選定,解剖,図譜編集にとりかかる.
1928年(昭和3年),新設の台北帝国大学へ理農学部植物分類学講座教授として赴任.
1932年(昭和7年),病死.
須崎 忠助(スザキ チュウスケ)
1866年(慶応2年)東京府下南多摩郡生まれ.
東京大林区署雇・長野大林区署を経て,
1911年(明治44年)北海道庁技手となり林務関係の作図を担当.『北海道主要樹木図譜』の作製には,著者宮部金吾・工藤祐舜に加うるに画工須崎忠助の力によるところが大きい.その見事な画がこの図譜の中心であり,特徴である.
1933年(昭和8年),死去.