●目次
はしがき
初出一覧
第I部 《法と文学》とは何か
第1章 《法と文学》の諸形態と法理論としての可能性
はじめに
1「法と文学」
2「法と文学」の諸形態
3「法と文学」の法理論としての可能性
おわりに
第II部 《法と文学》と法
第2章 法による文学規制と《法と文学》――チャタレイ裁判再考
はじめに
1 チャタレイ裁判再考
2 リーガル・ディスコースとしてのわいせつ
3 「法と文学」としてのチャタレイ裁判
おわりに
第3章 私的空間という装置と法――《法と文学》による日本プライバシー前史
はじめに
1 時代のエートス
2 市民を作る
3 私的空間という装置
おわりに
第4章 「理性と正義」の劇場としての法――夏目漱石『門』と掟
はじめに
1 法・社会規範とスティグマ
2 理性と正義の劇場としての法
3 掟の基礎
おわりに
第5章 文学的フィクションと法の現実
―― F. カフカ『審判』,A. カミュ『異邦人』,H. メルヴィル『ビリー・バッド』を素材に
はじめに
1 カフカの「絶望の法学」
2 法と不条理
3 法と秩序
おわりに
第III部 《法と文学》と法的推論・法解釈
第6章 ポストモダンと法解釈の不確定性
はじめに
1 伝統法学とは何か
2 ポストモダンとは何か
3 法学のポストモダンと民法の不確定性
おわりに
第7章 法のナラティヴと法的推論――志賀直哉『范の犯罪』を素材に
はじめに
1 ナラティヴとしての法
2 法の物語と隠された物語
3 物語を裁く
おわりに
第8章 意味の所有権――《法と文学》の法解釈論・法的推論
はじめに
1 客観性フェティシズム
2 意味の所有権
3 「読者の死」とリーガリズム
4 「法と文学」の法的推論
おわりに
主要事項・人名索引
引用判例索引(年代順)
●著者紹介
林田 清明(ハヤシダ セイメイ)
1951年生まれ
1980年 九州大学大学院法学研究科修了
1982年 大分大学経済学部助教授
1985年 北海道大学法学部助教授
1988〜90年 イェール大学ロー・スクール客員研究員
1991年 北海道大学法学部教授
現在 北海道大学大学院法学研究科特任教授
主 著
『《法と経済学》の法理論』北海道大学図書刊行会,1996年
『法と経済学――新しい知的テリトリー(法学の泉)』信山社,1997年